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2022年4月1日より小児科学分野教授に就任した漆原真樹です。

徳島大学小児科では、伝統的に子どものことを第一に考える小児科医の育成を目指しています。ライフサイクルを支える小児医療、成育医療は胎児、新生児、小児、思春期を経て次世代を生み出す一連のサイクルの基盤となります。近年では診断技術の進歩や治療法の開発により難治性疾患の医療レベルも高度になってきました。これらの疾患は成人期にキャリーオーバーする場合もあるため移行医療でスムーズにつなげてさらに次世代へとつなげていきます。私たちは子どもたちの健やかな成長を一番に考え質の高い小児医療を実践し社会に貢献します。

充実した小児医療を提供するためには医学教育と臨床研修が重要です。近年の小児科医師に求められる知識はプライマリケアや救急・新生児医療から保健や予防医学、特別支援、思春期・移行医療、発達支援、そして高度専門医療まで多岐にわたるようになりました。そのために医学部から卒後研修にかけての系統立てたきめ細い小児医学教育に力を入れます。当科では徳島県内だけでなく四国の各地域に急性期や療養型施設、周産期センターまで多くの関連病院があり幅広い分野での実習や研修が可能です。

さらに高度に専門化した小児医療のためにはリサーチマインドを養うことが必要です。徳島大学小児科の研修プログラムは大学院への進学などアカデミックな人材育成に重点を置いてあります。臨床研究はもちろん、基礎研究にも積極的にアプローチして診療での疑問を解明することを心がけます。そして国内や海外への留学も支援します。小児科学分野におけるphysician scientistを目標としています。

未来を担う子どもたちが健康に育つことがこれからの社会の発展につながります。周産期、小児期、移行期を通して専門性の高い治療ができて疾病予防や育児支援にも携わる小児科はたいへんやりがいのある分野です。同じ意志を持つ皆さんの参加を心からお待ちしております。